2024.11.14
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インスペクションとは?不動産売却でおこなうメリットと費用をご紹介
この記事のハイライト
●インスペクションとは、専門家が既存住宅の劣化の程度や欠陥の有無を調査すること
●インスペクションのメリットは、買主・売主ともに安心して取引でき、なおかつトラブル防止につながること
●インスペクションにかかる費用は5~7万円程度
既存の住宅を調査する「インスペクション」という言葉をご存じでしょうか。
昨今、不動産業界においてもインスペクションは注目されており、メリットの多いのが特徴です。
そこで、不動産売却をご検討中の方に、インスペクションとは何か、メリットとかかる費用についてもご紹介していきます。
目次
- 1. 不動産売却におけるインスペクションとは
- 2. 不動産売却前にインスペクションを実施するメリットとは
- 3. 不動産売却におけるインスペクションにかかる費用
- 4. まとめ
不動産売却におけるインスペクションとは
昨今、不動産売買において既存住宅の取引が増えてきたこともあり、インスペクションを活用する方が増えてきました。
ここでは、インスペクションとは何か、またインスペクションの目的やおこなうタイミングについて解説します。
インスペクションとは
インスペクションとは、不動産売却をする前に既存建物の劣化の程度や欠陥の有無を調査することです。
事前に調査することで、既存建物の必要な修繕箇所などを調べることが可能です。
診断をおこなうのは、専門の講習を修了した建築士のみです。
インスペクションの説明義務化
住宅診断をするインスペクションは、不動産取引においても重要視されています。
2018年4月に施行された「改正宅地建物取引業法」により、不動産取引でインスペクションの説明が義務化されました。
具体的には、重要事項説明として以下の内容を説明することが義務化されました。
- ・インスペクションを実施したかどうか
- ・実施した場合は、結果の概要
- ・設計図書などの保存状況
インスペクションの目的
では、なぜ不動産売却をする前にインスペクションをおこなう必要があるのでしょうか。
それは、既存住宅の流通を促進するためでもあります。
近年中古住宅や空き家などが増えてきているため、それらの既存住宅をより安心に購入できるように、一つの施策として取り組まれています。
また、インスペクションをおこなうことで、早期に高く不動産売却することも可能です。
インスペクションをおこなうタイミング
不動産売買においてインスペクションに関心が高いことがわかったところで、不動産売却の流れのどのタイミングで実施すれば良いか気になるところです。
インスペクションをおこなう流れは以下のとおりです。
- ・価格査定を依頼
- ・不動産会社と媒介契約を締結
- ・不動産会社からインスペクションの説明を受ける
- ・既存住宅状況調査技術者を紹介してもらう
- ・インスペクションを実施
- ・必要があれば修繕をおこなう
- ・売却活動の開始
- ・売買契約・引き渡し
不動産の査定をし、不動産会社と媒介契約を締結したら、インスペクションについての説明があります。
実施したい場合は、調査技術者を紹介してもらい実施します。
結果によっては、修繕が必要なケースもあるため、修繕をするかしないかを判断し売却活動をスタートさせます。
インスペクションに合格していれば、スムーズに売却可能ですが、修繕しないまま売り出せば売却価格を下げるなど見直す必要が出てくるでしょう。
そのため、できるだけ修繕してから、売却活動をおこなうことをおすすめします。
不動産売却前にインスペクションを実施するメリットとは
では、インスペクションを不動産売却前におこなうメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
メリットを3つご紹介します。
メリット①買主が安心して購入できる
インスペクションは、専門の建築士が既存住宅の構造上の主要部分や、雨水の侵入を防止する部分などを細かく調査するので、買主は安心して購入することができます。
また、診断結果を説明してくれるので、どのくらい住み続けることが可能か、また将来に向けての改修工事なども計画しやすいといったメリットもあります。
メリット②売主は安心して売却できる
買主が安心して購入できる一方で、売主も安心して売却できるといったメリットがあります。
インスペクションをおこなうことで、建物の瑕疵について把握することができ、売却前に修繕をしたり、修繕費用を差し引いたりすることができます。
売買契約書に建物の状態を明記することが可能なので、契約不適合責任に問われる心配も減るでしょう。
したがって、インスペクションをおこなうことで、売却後に買主とのトラブルを回避できるのが大きなメリットと言えます。
メリット③早期に高く売却できる可能性がある
中古物件を「インスペクション済」として売り出せば、早く買主が見つかる可能性も高くなります。
また、診断の結果が良い状態とわかれば、当初の査定価格よりも高く売却することも可能です。
このように、インスペクションは不動産売却をスムーズに、かつ売主にとって有利な状態でおこなうことができるので、メリットが大きいといえるでしょう。
ここまで、メリットをご紹介しましたが、インスペクションにはデメリットもあります。
前述でもご説明したように、インスペクションの結果次第では修繕が必要になることがあります。
そのため、売却前に費用がかさむことがあるため、注意が必要です。
また、インスペクションは2~3時間程度で診断は終わりますが、結果が出るまでには1週間はかかります。
その後、売却活動となるため通常の不動産売却よりも時間がかかるといった点がデメリットです。
そのため、インスペクションを実施する場合は、その期間も十分に考慮して計画を立てると良いでしょう。
不動産売却におけるインスペクションにかかる費用
最後に、インスペクションを実施するにあたって、気になる費用についてご紹介します。
費用相場
インスペクションにかかる費用の相場は、およそ5~7万円です。
ただし、大掛かりな機材を用いた詳細診断の場合は、10万円以上の費用がかかることもあります。
また、シロアリ調査などオプション診断をした場合は、さらに数万円程度の費用がかかります。
一戸建て住宅の場合の相場
一戸建て住宅の場合は、面積によって多少変動し、4万5,000~6万5,000円程度となることが多いです。
マンションの場合の相場
マンションの場合は、およそ5万円程度の費用がかかります。
一戸建て住宅と異なり、面積によって差を設けている検査会社は少ないため、それほど調査費用に差はありません。
費用の内訳
費用の内訳は下記のようになります。
- ・インスペクター(調査技術者)の費用
- ・交通費
- ・調査機器の損料(オプションの場合)
- ・事務コスト
- ・広告宣伝費
インスペクションの費用には、建物の調査をするインスペクターにかかる費用のほかにも、出張費や報告書などの作成にかかる事務コストも含まれています。
まとめ
不動産売却におけるインスペクションとは何か、実施するメリットとかかる費用についてご紹介しました。
不動産売却前のインスペクションは、費用はかかりますが、実施することで早期売却できる可能性も高くなります。
また、売主・買主ともに安心して取引できるため、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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