2024.11.08
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負動産から富動産へ
不動産の活用と言えば、遊休地にアパートを建てて収益を得る。更にはアパートを建てることにより相続時の財産価格を下げて、融資をうけることにより更に相続時の財産額を下げられるという提案をしている会社があります。ハウスメーカーなどから提案されることが多いようです。
それが良い活用方法かどうかの判断はどのようにされているのでしょうか?
遊休地にアパートを建てることが悪いと言っているわけではありません。
収益アパートにむいている土地であればです!
もうすぐ日本では空き家が1,000万戸になると言われている時代です。人口は減ることがわかっています。
そのような状況で、提案されている土地にアパートを建てて10年・20年・30年と賃借人を確保できるのでしょうか?
アパートの建築費に対する利回りや収益率の計算で本当に正しいのでしょうか?
通常の収益不動産は土地価格も含めた金額から利回りや収益率を計算しますよね?
賃貸収入が下がっていくのに30年間サブリースを維持してくれるのでしょうか?
不動産投資以外で1,000万円以上の収入があるような人なら、収益不動産の減価償却などでプラス面も出てくる場合もあり一概にダメとは言いません。
不動産の活用では、「負動産」から「富動産」への組み換えが大切になります。
特に地主の方の多くは、単一の不動産だけを所有しているわけではなく、自宅、駐車場、生産緑地、賃貸マンション、商業施設、共有不動産、貸宅地、老朽化アパート、市街化山林、別荘等々。複数の不動産を様々な利用形態で所有されています。
そうした多様な不動産所有の形態を考慮せずに一面的なスキームで相続設計や不動産活用を行うと、それにより資産全体の視点から悪影響が生じることもあります。
複数の不動産を所有している方の場合は、まずは資産の全体像を把握する必要があります。その手法としては、不動産のポートフォリオをマネジメントすることです。
一番シンプルなものは「収益性」と「流動性」という基準です。
この「収益性」と「流動性」が「高い」・「低い」という観点から不動産を4つに分類します。
① 残す不動産
残す不動産とは、収益性も流動性も高い不動産のことです。いわゆる良い不動産と言え、代表例としては自宅等が該当します。
② 利用する不動産
利用する不動産とは、収益性は高いが、流動性が若干低い不動産を指します。代表的には賃貸率の高い駅近賃貸物件が該当します。よく富動産と呼ばれています。
③ 備える不動産
備える不動産とは、収益性は低いが、流動性が高い不動産を指します。駐車場や更地がこれに該当します。いざというときにすぐに現金化ができるというものです。
④ 組み替える不動産
組み替える不動産とは、収益性と流動性が共に低い不動産を指します。相続する側からすると負担がばかりで「相続したくない不動産」という事になります。
代表例としては、共有地・貸宅地・老朽化アパート等々が該当します。
地主の方たちの悩みで多いのがこの不動産にあたります。いわゆる負動産です。
前記4つのポートフォリオに分類された不動産をどのように活用するかが大切になってきます。
「組み替える不動産」は文字通りできるだけ早く「利用する不動産」や「備える不動産」に組み替えたほうが良い不動産です。
「利用する不動産」への組み換えは負動産から富動産への組み換えであり、収益性も上がり、相続時の節税効果も高くなる組み換えです。
「備える不動産」への組み換えは相続時の納税対策にもなります。
特に相続対策をメインで考えているのであれば早めに、「利用する不動産」への組み換えをするべきです。
「利用する不動産」に組み替えることにより収益性があがり、その収益をもって相続時の納税資金もつくることができるようになるからです。
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