2024.12.26
/お役立ち情報
袋小路にある家をスムーズに売却するには?売却価格の相場なども解説
この記事のハイライト
●奥が行き止まりになっていて通り抜けられない小路を袋小路という
●接道義務を満たさない袋小路の土地は、評価が相場よりも約5割~7割下がる傾向にある
●接道義務を満たしていない場合は、隣地所有者に購入を打診してみるのがおすすめ
土地や家を売却す際に、多くの方が「スムーズに売却したい」と思うのではないでしょうか。
不動産には売りやすいものと売りにくいものがあり、場合によっては売却が長引くこともあります。
袋小路にある家も売りにくい不動産の一つなので、売却時には工夫が必要です。
そこで今回は、袋小路にある家を売却するコツなどを解説します。
横浜市や川崎市、湘南で不動産売却をご検討中の方は、ぜひ参考にご覧ください。
目次
- ・1. 袋小路にある家を売却したい!メリット・デメリットとは
- ・2. 売却価格に影響はある?袋小路にある家が売却しにくい理由も解説
- ・3. 袋小路にある家を売却するための方法とは?
- ・4. まとめ
袋小路にある家を売却したい!メリット・デメリットとは
「そもそも袋小路ってなに?」と疑問に思っている方もいらっしゃるでしょう。
袋小路とは、奥が行き止まりになっていて通り抜けられない小路のことです。
たとえば市街地を歩いていて、先が行き止まりになっていた経験はありませんか。
そのような場所を袋小路と呼び、袋小路にある家は売却が難しいと言われています。
まずは袋小路のメリットとデメリットを理解しておきましょう。
袋小路にある家のメリット
売却が難しいとされる袋小路にある家にもメリットは存在します。
たとえば、車通りが少なく比較的静かな環境で過ごせる、人目が気になりにくいなどです。
袋小路は通り抜けができないため、家の前面道路を利用するのは住民や来訪者などに限られます。
一般的な道路と比較すると通行量が少ないので、周囲の視線を気にせずに穏やかに暮らせるでしょう。
また周辺が家で囲まれている場合は、不審者が侵入した際に気付きやすいというメリットもあります。
袋小路にある家のデメリット
袋小路にある家のデメリットとして挙げられるのが、災害時のリスクです。
袋小路は出入口が1つしかないため、火災や地震によって入り口が塞がれると、避難経路を絶たれてしまいかねません。
袋小路の道幅が狭い場合は、消防車や救急車などの緊急車両が入りにくく、救助活動に支障をきたす恐れもあります。
また、道路を他の住民と共有して管理しなければならない場合がある点もデメリットの1つです。
袋小路にある家の前面の道路が「私道」になっている場合、家の所有者同士で所有権を共有している可能性があります。
このような場合、共有者全員で私道を管理しなければならないため、修繕費用や管理費用が発生します。
売却価格に影響はある?袋小路にある家が売却しにくい理由も解説
袋小路にある家を売却する際に、気になる点は「いくらで売れるか」ではないでしょうか。
袋小路にある家は売りにくい不動産に該当するため、通常の物件よりも評価は低くなる傾向にあります。
ここからは、袋小路が売却価格に与える影響と、売却が難しいと言われる理由を解説します。
袋小路にある家の売却価格への影響
そもそも不動産の売り出し価格はどのように決めるかご存じでしょうか。
基本的には、次の評価額をもとに相場を算出し、ローン残高などを考慮した上で価格を決定します。
- ・取引事例による評価
- ・公示価格による評価
- ・路線価による評価
袋小路にある家を売却する際に参考にしやすいのが、取引事例による評価です。
取引事例による評価とは、近隣にある類似物件を3つ以上集め、売出価格から相場を求める方法です。
もし近隣で似たような条件の物件がなければ、公示価格や路線価を用いて相場を算出すると良いでしょう。
公示価格は国土交通省が毎年3月頃に公表している土地価格で、不動産取引の目安となっています。
路線価は国税庁が毎年7〜8月頃に公表している土地の価格指標で、公示価格の7割程度に設定されることが一般的です。
ここで注意したいのが、上記の方法で求めた相場と査定額が必ずしも同じになるとは限らないことです。
不動産会社は、リフォームの有無や劣化状況、周辺環境など個別事情も加味した上で査定額を算出します。
同じ築年数でも劣化がひどければ査定額は低くなり、きれいな状態が維持されていれば高めの査定額になるでしょう。
また、道幅や間口が狭く接道義務を満たしていない土地は、評価が約5~7割まで下がる可能性があります。
接道義務とは「敷地が幅員4mの道路に間口2m以上接していなければならない」とする建築条件のことです。
これらの条件を満たしていないと再建築や増築ができないので、評価が下がり売却価格に大きく影響する可能性があります。
なぜ袋小路にある家は売れにくいのか?
袋小路にある家が売れにくいと言われる理由には以下の2つが関係しています。
- ・接続義務を満たしていないことが多い
- ・居住するうえでデメリットがある
袋小路にある家は奥まった場所にあるため、接道義務を満たしていないケースが少なくありません。
接道義務を満たさない土地に家を再建する際は「セットバック」が必要です。
セットバックとは、接道義務を満たすために、道路と土地の境界線を後退させることです。
買主が新築を検討している場合は、購入した家を取り壊すだけでなくセットバックの工事もおこなわなければなりません。
時間や費用がかかる物件を好んで購入する方は少なく、なかなか売却できずに売れ残る可能性があります。
また、袋小路の家には災害時のリスクや私道の管理費用が発生するといったデメリットがあります。
こうしたデメリットも、袋小路の家が売れにくいとされる理由に繋がっていると言えるでしょう。
袋小路にある家を売却するための方法とは?
袋小路にある家だからといって、決して売れないわけではありません。
メリットとデメリットを知った上で対策を練れば、スムーズな売却を目指すことも可能です。
最後に、袋小路にある家をスムーズに売却するためのポイントを解説します。
内覧時の印象を良くする
家を売り出す時は、購入希望者が見学に訪れた際に、良い印象を与えることが大切です。
内覧の予約が入ったら、当日までに部屋をきれいにし、におい対策も講じておきましょう。
なかでも重点的に掃除したいのが、キッチンやお風呂、トイレなどの水回りです。
水回りが汚れていると購入意欲を下げてしまうため、ここだけハウスクリーニングを入れるのもおすすめです。
また当日は、内覧者をお客様と思って迎え入れ、袋小路にある家特有の長所と短所を率直に伝えるようにしましょう。
再建築可能な状態にする
接道義務を満たさない場合は、隣地を購入して接道義務を満たしてから売り出すのがおすすめです。
たとえば、幅員4mの前面道路に1.5mしか接していない場合、隣地を0.5m以上購入すれば接道面積が2mとなり、接道義務を満たせます。
買主を見つけやすくするためにも、接道義務を満たさない場合は隣地所有者と交渉してみましょう。
更地状態にして隣地所有者に売却する
袋小路の家を解体し、更地にして売り出す方法もあります。
この場合は売却活動を行うよりも、隣地所有者に売却するのがおすすめです。
隣地所有者であれば、価格を下げなくても売却できる可能性があるためです。
もし隣地所有者も接道義務を満たしたいと考えている場合は、袋小路の土地を買うメリットがあります。
値下げしなくても進んで購入してくれる可能性があるため、まずは相談してみると良いでしょう。
まとめ
袋小路にある家は通行人などの目が気になりにくく、交通量が少なくて静かといったメリットがあります。
一方でデメリットも存在し、それ故に買主が見つかりにくいという注意点があります。
接道義務を満たしていない場合は、隣地を購入して接道義務を満たしてから売却するか、隣地所有者に購入を持ち掛けてみるのがおすすめです。
横浜市の不動産売却なら、弊社へ。
不動産のかけこみ寺として、お客様の不動産のお困りごとを解決いたします。
最適な方法をご提案させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。